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そういえば、街の本屋が無くなりましたね。
よく利用していた街の本屋さんは自宅、会社近辺に8件ほどありました。
自宅最寄り駅近辺に3件、街道沿いに1件、会社最寄り駅に3件、会社のビルに1件でしたが、現在残っているのは1件のみです。
コンビニや塾、歯医者、不動産などに変遷しています。
最近驚いたのは、TSUTAYAが運営していた1階本屋、2階レンタルビデオの大きな店があったのですが、規模縮小してこじんまりとしたレンタルビデオのみの営業形態になったことです。
立ち読みとかするには、大きなショッピングモールなどにいかなければならなくなり、不便になったものです。
原因はオンラインショッピングの影響かと思いますがどうなのでしょうか。
書店数の推移
下のグラフは1972年から2014年までの本屋さんの事業所数、本屋さんの売り場面積の推移です。
左縦軸が本屋さんの事業所数、右縦軸が本屋さんの売り場面積です。
出典:経済産業省 商業統計
本屋さんの店舗は1988年をピークに減少し、1997年以降急激に減少しています。
また、2007年をピークに本屋さんの売り場面積が減少傾向にあります。
何を意味しているか、考察してみましょう。
本屋さんの店舗数減少の原因
1990年代の首都圏では電車の中でマンガを読むサラリーマンや学生が多かったですね。
というのも、名古屋に転勤になった同僚に聞いた話ですが、名古屋では通勤電車の中でマンガを読む人はほとんどいなかったと言ってました。
首都圏が異常だったのでしょうね。
さらに、渋谷駅などには、電車の網棚やごみ箱に捨てられたマンガを拾って50円ぐらいで道端で売っているおじさんがいました。
テリトリーをめぐっておじさんたちが口論しているのを何回か目撃しています。
1995年に人気少年マンガのドラゴンボールが連載終了しました。
少年ジャンプは1995年600万部以上売れていたのに、ドラゴンボールが連載終了してから急激に売り上げが減少しました。今年2017年には200万部を切りました。
このころか影響が街の本屋さんにジワリジワリ影響を及ぼしたのではないかと思われます。
さらに追い打ちをかけたのが、1990年後半からインターネットの普及で雨後の筍のようにオンラインショップが林立してきました。
2000年には書籍販売のAmazonが日本に進出し、資本の小さな街の本屋さんは店じまいを考え始めたのでしょうね。
あと忘れてならないのは、1999年に携帯電話でWeb閲覧ができるドコモのi-modeがスタートしたことです。
サービス開始当初は携帯電話向けコンテンツも少なかったのですが、2001年にはi-mode契約数が3,000万を超えています。
i-modeの影響で本離れが加速し、電車でマンガを読んでいる人が少なくなってきたように思えます。
本屋さんの売り場面積推移から見えること
本屋さんの店舗数が1988年をピークに減少していますが、本屋さんの売り場面積が2007年まで増加傾向にあったのは何故でしょう?
それは、1995年ごろから台頭してきたショッピングモールや郊外の独立系書店の影響かと考えます。
ショッピングモールには有名書店が参画し、広大な売り場面積で営業しています。
買い物ついでに本を買う、家族が買い物をしている間に付きあいきれないお父さんが本屋で時間をつぶして本を買う、といった図式ができたのではないかと思います。
一方、郊外でもBookOFFがリサイクルショップと併設して新書の大型書店を展開していました。
以上が2007年まで続いた売り場面積上昇の要因ではないでしょうか。
電子書籍の販売
2007年といえば、Amazonが電子書籍を販売開始した年です。
Amazonは電子書籍専用のデバイスKindleも発売しています。
徐々に電子書籍、Kindleともに売り上げを延ばしました。
2008年にはiPhoneが発売され、携帯電話からディスプレイの大きいスマホへ切り替えの転換点になっていることも電子書籍が売り上げを伸ばした要因に違いありません。
2015年には日本では週刊誌などの雑誌系(主にマンガ)が電子書籍が紙媒体を追い抜いています。
こうなったら、街の本屋さんばかりでなく、ショッピングモールや郊外の本屋さんも太刀打ちできなくなり激減しているのでしょう。
今じゃリアル本屋さんは、全国で8,000店舗を割り込んでいます。
まとめ
勝手な考察ですが、街の本屋さんが無くなってしまったのは、
(1)マンガの売り上げ低迷
(2)オンラインショップの影響
(3)携帯機器への媒体切り換え
と考えます。
時間潰しのために本屋さんで立ち読みするのが好きでした。
その本屋さんがなくなっていくのは悲しいです。
勝手な思いですが、駅前に1店は本屋さんを設置するといった規制ができればと思う今日この頃です。
以上、ありがとうございました。
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